フッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉の選び方【年齢別】

今回は、前回のフッ素(フッ化物)は使った方が良いの?という記事の続きです。フッ素(フッ化物)はプロフェッショナルケアでは歯科医院でのフッ素塗布、セルフケアにおいてはフッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉を使うことで取り入れる事ができます。

今回は、セルフケアに焦点を当てて当院でオススメしているフッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉《チェックアップ》を年齢別にご紹介したいと思います。

フッ素配合オススメの歯磨き粉《チェックアップ》

チェックアップは、フッ素(フッ化物)配合の虫歯予防に適した歯磨き粉です。市販品に比べて低研磨・低発泡なのでお口や歯に優しいケアができ、フッ素(フッ化物)が高濃度配合されていることが大きな特徴です。子どもから大人までそれぞれのお口の状況に合わせていくつか種類があり、ペーストタイプだけでなくジェルタイプもあります。以下では、それぞれの年齢別におすすめをご紹介します。

【6ヶ月〜2歳】チェックアップ ジェルバナナ(500ppm)

フッ素濃度は年齢別によって効果を得られやすいフッ素濃度があります。生えたての歯はフッ素をよく取り込み、歯の表面の強化にとても効果を発揮します。乳歯が生え出したらジェルバナナがおすすめです。うがいが必要ないので小さいお子さまにも安心してお使い頂けます。

1歳になったら歯科医院でのフッ素塗布も始めましょう!

【3~5歳】チェックアップ コドモ(950ppm)

こちらは、チェックアップスタンダードと同じく、低発泡剤・低研磨剤で、フッ素が多く含まれています。歯磨きが苦手なお子さまにも人気のある3種類の味なので取り入れやすいと思います。お口うがいが上手にできるようになったお子さま向けの歯磨き粉です。

【6〜14歳】チェックアップ コドモ+ジェル(950ppm)

6〜14歳の時期は、チェックアップコドモで磨いてから、仕上げ磨きにチェックアップジェルを使うのをオススメします。永久歯が萌え出て来るタイミングは、虫歯になりやすいので、歯磨きも普段以上に強化する必要があります。

チェックアップジェルは、泡立ちが少なく低香味で、研磨成分が入ってないので唾液と一緒に吐きだすだけでもかまいません。やわらかいジェルなのでお口のすみずみまで広がり、滞留性が良いのでお口の中にフッ素成分が残ります。普段のハブラシ後に、歯全体に塗るように約30秒程ブラッシングすることで、おやすみ前のフッ素トリートメントにもなります。

【15歳以上】

【大人向け】

チェックアップ スタンダード(1450ppm)

お口の中が健康で、正しく歯磨きできている方におすすめです。

チェックアップスタンダードは、1450ppmの高濃度フッ素(フッ化物)配合歯磨き剤です。なおかつ低研磨・低発泡・低香味で、お口にやさしいオーラルケアができます。少量でも口の中でよく広がり、歯のすみずみまでしっかり磨けるため、長時間のブラッシングにも最適です。

チェックアップ ルートケア(1450ppm)

歯ぐきが下がり、歯の根っこが露出している方におすすめの虫歯予防歯磨き粉です。

チェックアップルートケアは、チェックアップスタンダードと同じ1450ppmの高濃度のフッ素(フッ化物)配合の知覚過敏の方向けジェルタイプの歯磨き剤です。コーティング剤PCA(ピロリドンカルボン酸)が露出した象牙質表面のコラーゲンをコートする事で歯がしみるのを防いでくれます。研磨剤が含まれていないため、歯や歯ぐきにとても優しいのが特徴です。

フッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉を選ぶポイント

Female hands with toothbrushes and paste on color background

①低発泡

市販の商品の中には、泡立ちのよさや爽やかさを売りにしているものも多いのですが、泡立ちがよすぎるものは、しっかり磨いていないのに磨けているような錯覚を起こしやすいとされています。さらに、お口の中が泡だらけになる事で歯磨きをすぐに終えてしまう原因にもなります。

②低研磨

汚れを落とすための研磨剤が沢山入っている歯磨き粉は歯の表面に傷を作ってしまい、汚れがつきやすくなってしまいます。歯を傷つけにくい「低研磨性」「研磨剤無配合」などの記載があるものを選びましょう。研磨剤はなくても正しいブラッシングをしていれば汚れは十分落とせます。

歯磨き後のうがいは1回だけでOK!

歯みがきの後に何回もうがいをすると、歯みがき剤に含まれるフッ素(フッ化物)が流れて薄くなってしまいます。歯磨き後に汚れを吐き出した後の仕上げのうがいは、ごく少量の水で1回だけにして、30分程度は飲食しないことによりフッ素の効果が高まります。

虫歯予防にはきちんと歯を磨くことが何よりも大事

歯磨き粉を使わなくても、正しく歯磨きができていれば虫歯は予防できます。あくまでもフッ素は、虫歯予防をさらに強化するイメージです。歯の汚れがついたままの状態では、歯へ有効な成分が充分に行き渡らないので、効果も減ってしまいます。歯磨きをした事に満足するのではなく、きちんと歯を磨くことを意識しましょう。

まとめ

フッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉は、虫歯予防に効果的です。しかし、歯の汚れがついたままの状態では、有効な成分が充分にいき渡らないので、効果も減ってしまいます。フッ素(フッ化物)の成分が歯に届くように歯の汚れを落とす歯磨きを意識しましょう。

フッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉を使うときは、フッ素(フッ化物)が含まれる量をチェックして選ぶようにしましょう。6才未満のお子さまには、フッ素(フッ化物)濃度1000〜1500ppmの歯磨き粉は使用を控えましょう。

虫歯予防で一番大切なのは、歯をきちんと磨くことです。歯をきちんと磨けていれば、フッ素入り歯磨き粉も虫歯予防効果をより発揮してくれますよ(^ ^)

記事監修 Dr.多賀 俊仁
多賀歯科医院
院長 多賀 俊仁

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