
歯並びが整い、憧れの笑顔を手に入れたあとにも、実は大切なステップが残っています。それが矯正後の保定装置「リテーナー」です。
今回は、矯正治療の仕上げとしてのリテーナーをいつまで使うべきか、後戻りを防ぐ最適な期間と使い方をわかりやすく解説します。
目次
リテーナーって何?なぜ必要なの?

リテーナー(保定装置)とは、歯列矯正で動かした歯並びが元の位置に戻る「後戻り」を防ぎ、安定させるために、矯正治療後に装着する装置のことです。矯正治療で歯を動かしたあと、歯はすぐには安定しません。これは骨や歯周組織がまだ「元の位置に戻ろう」とする性質があるからです。リテーナーは後戻りを防ぎ、せっかく整えた歯並びを長期的にキープする役割があります。
矯正後のリテーナーはいつまで使うべき?

歯列矯正治療後に歯並びを安定させるためにリテーナーによる保定期間というものがあります。最低でも矯正治療が完了したあと2〜3年は装着を推奨しています。
① 矯正直後〜約6ヶ月:最も大切な時期
この時期は歯が最も動きやすいため、毎日20時間以上就寝中もつけるのが理想的です。この期間の中で歯を支える骨が再形成されて徐々に歯並びが安定します。人は「習慣化」するまでに平均66日(約2ヶ月)かかるとされています。そのため、まずは最初の3ヶ月を目安に徹底装着することで、習慣化しやすくなります。
② 6ヶ月〜2年:固定力を維持する期間
骨や歯周組織が安定してくる時期ですが、この期間も毎日就寝時は必ず装着することが推奨されます。日中は外して過ごしても構いませんが、長時間外しすぎないことが重要です。
③ 2年以上〜:長期的な保定期
ここからは環境によって個人差がありますが、生活の一部として「就寝時のみ装着」を続けると安心です。これは、加齢や噛み合わせの変化で微妙な歯のズレが起きる可能性があるためです。特に噛み癖やくいしばりがある方は、習慣としての装着が大きな安心感につながります。
リテーナーを途中でやめるとどうなる?

リテーナーを途中でやめると、高い確率で「後戻り」が起こります。しかも多くの場合、本人が気づかないうちに、ゆっくり確実に進行します。
▶︎歯並びが少しずつ戻り始める
矯正治療で歯を動かした直後、歯を支えている骨・歯根膜・筋肉はまだ安定していません。この状態でリテーナーを外すと、
- 歯を引っ張っていた筋肉(舌・唇・頬)
- 噛み合わせの力
- 歯周組織の記憶(生物学的な戻ろうとする力)
これらが合わさり、自然と元の歯並びに戻ろうとします。
▶︎再矯正が必要になることもある
リテーナーをやめたことで後戻りが進行すると、再矯正が必要な場合もあります。意外と知られていませんが後戻りは「元に戻る」だけでなく、「別の悪い歯並び」になることもあります。
- 前歯がガタつく
- すき間ができる
- 噛み合わせがズレて顎が疲れやすくなる・・・など
再矯正になると時間もコストも必要になります。噛み合わせを含む全体的な再治療が必要な場合は高額になることもあるため、リテーナーによる保定期間の間は最低限忘れずにつけるようにしましょう。
リテーナーのケアは歯と同じように毎日行う

リテーナーは月単位・年単位で使用する装置ですので、歯と同様に毎日お手入れを行ないましょう。お口の中の状態が悪くなると虫歯や歯周病、口臭の原因になるため、細かい部分まで丁寧な清掃をしましょう。
柔らかい歯ブラシを使ってぬるま湯で優しく洗う

リテーナーは食事の後に、ぬるま湯(手で触って熱くない程度)で優しく洗い、傷つけないために柔らかい歯ブラシを使用して汚れを取り除きます。熱湯の使用はリテーナーを変形、破損させてしまう可能性があるため、絶対に使用しないようにしましょう。
アルコール消毒液は使用しない

アルコール消毒液に含まれるアルコール成分は、リテーナーの素材を劣化させ、変形やひび割れ、変色を引き起こしフィット感を失わせる原因になります。リテーナーの汚れが気になるときは、専用の洗浄剤を使うことで原因菌を除菌し、清潔に保つことができます。
リテーナーの交換目安のサイン

リテーナーの交換目安は「1~2年」です。ただし実際は、使用状況・素材・口腔環境によって前後します。「変形」「後戻り」「フィット感」などから交換時期を判断します。
- 変形・破損: 歯にフィットしなくなった、ひび割れや欠けがある場合。
- フィット感の低下: 装着して数分で緩くなる、または逆にきつくて入らなくなる。
- 後戻りの兆候: 装着時に痛みがある、隙間ができる、前歯の位置が変わったと感じる。
これらのサインに当てはまる場合は、使用を控えて早めに歯科医院で調整を受けましょう。
まとめ:リテーナーは「後戻り」を防ぐために必要不可欠

矯正治療後のリテーナーは、歯の位置を維持するために重要な役割を果たします。リテーナーをいつまで使用するか、使用期間については、個人の状況により異なりますが、多くの場合、2〜3年以上の長期的な使用が推奨されます。毎日しっかりつけていただくことで、歯列の後戻りを防ぐことが出来ます。
後戻りゼロを目指して、今日からできる行動を始めましょう!
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記事監修 Dr.多賀 俊仁
