痛みを感じにくい!ポリリン酸ホワイトニングってなに?

ポリリン酸ホワイトニングは「ポリリン酸」の性質を活用して歯を白くする、ホワイトニングです。大きな特徴として「痛み」が少ないことが挙げられます。

従来のホワイトニングは、濃度の高い過酸化水素が使われているため、痛みが起こる場合がありました。一方、ポリリン酸ホワイトニングは、ホワイトニング剤に過酸化水素だけでなくポリリン酸が含まれているため、歯をコーティングする特性によって、歯を守りながら自然な透明感と歯本来の輝きが得られます。

今回は、ポリリン酸ホワイトニングの特徴と効果についてお話しします。

ポリリン酸ホワイトニングとは?

ポリリン酸ホワイトニングは、「過酸化水素」に「ポリリン酸Na」を加えたものを使用します。漂白効果のある過酸化水素の働きでエナメル質や象牙質の内部に沈着した汚れを除去して歯全体を白くします。さらに、ポリリン酸Naを配合することで、表面の汚れを落としてダメージから歯を守りながら内部までしっかりケアをすることができます。ポリリン酸ホワイトニングは、過酸化水素とポリリン酸Naの効果を併せ持った歯にも優しく、施術時の「痛み」が非常に少ないホワイトニングです。

ポリリン酸ホワイトニングの特徴

痛みを感じにくい

従来のホワイトニングでは、過酸化水素などの強力な漂白効果のある薬剤を使用して歯の内側から歯を白くしていくため、歯のエナメル質に負担をかけ、痛みの原因となることがあります。一方、ポリリン酸ホワイトニングでは、ポリリン酸が歯の表面に付着して保護膜を形成し、エナメル質を保護する作用があります。これにより、歯が外部刺激に対して敏感になることを防ぎます。このため、施術中も施術後も痛みを感じにくく、知覚過敏の方でも快適にホワイトニングが行えます。

歯や歯茎へのダメージが少ない

ポリリン酸は食品添加物としても使用される安全な成分であり、歯や歯茎に対する刺激が極めて少ないです。ホワイトニング中や施術後も、歯茎の炎症や歯のしみる感覚がほとんどありません。歯の健康を維持しながら美しい白い歯を手に入れたい方にとって、オススメのホワイトニングです。

食事制限の必要がない

ポリリン酸ホワイトニングは、従来のホワイトニング方法に比べて施術後も着色しにくいです。従来のホワイトニングでは、施術後24〜48時間程度、色の濃い飲食物の摂取を控える必要がありました。しかし、ポリリン酸ホワイトニングでは食べ物・飲み物の制限がありません。ホワイトニング後、着色を気にせず好きなものを飲食できることは、ポリリン酸ホワイトニングの大きなメリットです。

ポリリン酸Naの効果

歯の汚れ除去(ステイン除去)

ポリリン酸ホワイトニングは、歯の表面に付着したステインなどの着色汚れ除去や、歯石の沈着を防止する効果があります。コーヒーや紅茶、タバコのヤニなどによる頑固な着色も、ポリリン酸の力でしっかりと落とすことができます。

再付着防止効果

ポリリン酸は歯の表面に保護膜を形成します。この保護膜が汚れや色素が再び付着するのを防ぎ、白さを長期間維持します。また、歯面に汚れがつきにくくなるため、虫歯予防にもなります。

歯質強化

ポリリン酸は、歯の表面に存在するカルシウムと結合し、歯のエナメル質を補修する効果があります。この作用によって、エナメル質が弱くなった部分にカルシウムやリンが再結晶化し、歯を強化することが可能です。再石灰化を促進するだけでなく、ポリリン酸が歯の表面をコーティングすることで、酸や細菌からエナメル質を保護します。これにより、酸による脱灰(エナメル質が溶ける現象)を抑え、再石灰化を助ける環境を整えます。

ポリリン酸ホワイトニングが適している方

ポリリン酸ホワイトニングは、安全性と審美性を兼ね備えたホワイトニング方法として、多くの方に選ばれています。歯や歯ぐきへの刺激が最小限に抑えられるため、知覚過敏で悩んでいる方にも適しています。

  • ホワイトニングが初めての方
  • 人工的な白さではなく透明感のある白さを目指したい方
  • 着色汚れに悩んでいる方
  • 従来のホワイトニングで痛みや知覚過敏を感じた経験がある方
  • 歯の健康を守りながらホワイトニングをしたい方

神経のある天然歯が対象

ポリリン酸ホワイトニングは、基本的に「神経のある天然歯」が施術の対象となります。以下のようなケースは、ポリリン酸ホワイトニングでは白くできない、あるいは効果が弱い可能性があるためご注意ください。

  • 治療で入れた詰め物や被せ物
  • 過去に神経を抜いた歯(神経が死んでいる歯)
  • 薬剤の服用による変色歯(テトラサイクリン歯)

虫歯や歯周病がある場合は治療を優先する

虫歯や歯周病のある歯にホワイトニングを行うと、ホワイトニングの薬液がしみて痛みを感じたり、本来の効果が得られなかったりする可能性があります。そのため、虫歯・歯周病のある場合は、先にそちらの治療を優先し、虫歯や歯周病が治った後にホワイトニングを行います。そのため、ご自身でセルフホワイトニングを行う場合は、お口のトラブルを避けるためにも歯科医院でお口の状態を確認してから行うことをお勧めします。

まとめ

ポリリン酸ホワイトニングは、痛みが少なく、安全性の高いホワイトニングとして支持されています。その理由は、歯や歯ぐきに負担をかけずに汚れを効果的に取り除き、美しい白さを実現する点にあります。従来のホワイトニングで痛みや不快感を経験した方でも、安心して利用できるため、知覚過敏や歯の健康を守りながらホワイトニングをしたい方に最適です。

施術も短時間で済み、特別なアフターケアが必要ないため、忙しいライフスタイルにも対応します。コーヒーやワインによる着色が気になる方や、痛みが苦手な方は、ぜひポリリン酸ホワイトニングを検討してみてください。

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記事監修 Dr.多賀 俊仁
多賀歯科医院
院長 多賀 俊仁

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